患者のみなさまへごあいさつ
2023年4月に獨協医科大学リウマチ・膠原病内科に着任した池田と申します。私は、1997年に千葉大学を卒業後、千葉県で臨床研修を行い、大学院では主に免疫の研究に取り組みました。その後、シンガポールと英国に留学し、リウマチ性疾患・膠原病の診療と臨床研究につき学び、2007年に帰国以降、千葉大学にてリウマチ性疾患・膠原病の診療・研究・教育を行ってまいりました。
獨協医科大学リウマチ・膠原病内科は、広い診療圏から多くのリウマチ・膠原病患者さんが集まり、大学病院としては全国でも有数の症例数を誇る地域のセンター病院です。また、リウマチ・膠原病診療に重要な他科との連携体制が大変充実しております。このような理想的な環境で診療・教育・研究を続けさせていただけることは私にとって大変幸せであり、少しでも多くの患者さんのお役に立ちたいと考えています。
さて、私たちが専門とするリウマチ性疾患・膠原病は、本来は体の防御機構である免疫が自分の体を攻撃し、炎症を起こしてしまう病気です。リウマチ性疾患・膠原病には様々な病気が含まれますが、私たちはその中でも伝統的に膠原病の重篤な内臓病変、特に肺病変の治療に力を入れてまいりました。治療としては積極的に免疫抑制薬・分子標的薬を用いることで、従来救命できなかった方が助かるようになり、また従来治療の中心であったグルココルチコイド (副腎皮質ステロイド薬) の使用量とその副作用を減らすことができています。また、正確な治療を行うための画像診断にも力を入れており、特に関節炎の正確な評価を可能とする関節エコーを積極的に行うようにしています。
一方、私たちは病診連携・病病連携を介して多くの患者さんのお役に立ちたいと考えています。少しでも多くの患者さんに早期の診断・治療ができるよう、新たな紹介患者さんを積極的に受け入れるとともに、病気が落ち着いて専門的な医療が必ずしも必要でなくなった患者さんについては、お近くのかかりつけの先生にご紹介さしあげています。地域における中核病院の役割をしっかりと果たして行きたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
