「 内科学(リウマチ・膠原病) 」
指導教授名 倉沢 和宏
1.学習目標
リウマチ・膠原病は全身の炎症性疾患で多彩な症状を示す。その管理には病態の理解が必要であり、解決すべき問題が多く残っている。本コースは自分で問題を設定し、解決することのできるリウマチ・膠原病分野の臨床家・研究者・教育者・指導者を育成することが目標である。
そのための学習目標は以下のようである。
①リウマチ・膠原病の知識・技能を身に付ける。
②病態の理解に必須である免疫学などの基礎医学の知識・基礎的手技、関連臨床分野の基本的および必要な知識と技能を身に付ける。
③これら知識などを最新なものとする学習法を習得する。
④問題設定・解決に必要な情報収集法、臨床疫学、臨床統計、研究倫理、発表法を習得する。
⑤臨床・学習などを通して感じた疑問を明確化し、解決する過程を経験し、新たな知見として発信する。
これらを通し、リウマチ・膠原病分野の専門家・研究者・教育者として進む基礎を身に付ける。
2. 教育スタッフ及び専門分野
倉沢和宏 膠原病・リウマチ学、臨床免疫学
有馬雅史 免疫学、アレルギー学
前澤玲華 膠原病・リウマチ学、感染症
大和田高義 リウマチ・膠原病学、免疫学
3. 授業科目等
授業科目 | 単位数 | 担当者 | 授業概要 | ||||||||||
必修 | 選択 | ||||||||||||
1年 | 2年 | 1年 | 2年 | ||||||||||
臨床免疫学特論 | 4 | 倉沢
有馬 大和田 |
基礎免疫学から炎症・免疫学的疾患の病態についての基礎から最新の話題まで講義する。同時に免疫学的研究法について教える。 | ||||||||||
同実習 | 2 | 2 | 有馬
大和田 |
自己抗体・生体活性物質等の免疫学的測定法、細胞分離、フローサイトリー、細胞機能測定、分子生物学的手法、動物実験などを実習する。 | |||||||||
膠原病学特論 | 4 | 倉沢
有馬 前澤 大和田 |
膠原病の病態・発症機序、診断法、治療法について講義する。同時に最近のトピックについても解説する。これらを通し、学習者は現在の膠原病研究、診療を習得する。同時に、今後解決すべき問題について触れ、研究意欲を高める。 | ||||||||||
同実習
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2 | 2 | 倉沢
前澤
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学習者は臨床例を通して膠原病の病態・診断・管理を学ぶ。ディスカッションを通し、多様な視点からのアプローチを学ぶ。症例提示を通し、臨床症例の報告の仕方を学ぶ | |||||||||
授業科目 | 単位数 | 担当者 | 授業概要 | ||||||||||
必修 | 選択 | ||||||||||||
1年 | 2年 | 1年 | 2年 | ||||||||||
膠原病画像診断 | 2 | 大和田 | リウマチ・膠原病診療で近年重要となってきた画像診断、XP.超音波、MRIなどの適応・読影・意義を実際例を示しながら講義する。 | ||||||||||
臨床疫学特論 | 2 | 前澤 | 学習者は臨床研究の基礎となるquestionの立て方、臨床研のデザイン、データ収集法、解釈、,医療統計、研究倫理、EBMについて講義する。 | ||||||||||
同実習 | 2 | 前澤 | 論文、実際におこなっている臨床研究を臨床疫学の考え方を身に付ける。論文の批判的読み方、実際患者への応用を臨床例を通して学習する。 | ||||||||||
臨床アレルギー学特論 | 2 | 有馬 | 膠原病と類似点が多く、鑑別疾患にもあがる自己免疫疾患とともに免疫疾患の主要疾患であるアレルギー性疾患の免疫学的機序・病態、診断、治療、現在のトピックについて講義する。 | ||||||||||
感染症学特論 | 2 | 前澤 | 感染症の基礎、病態、診断、治療、予防について特にリウマチ・膠原病患者に多い日和見感染について講義する。感染症と膠原病の共通した/異なる病態、鑑別について学べるようにする。 | ||||||||||
呼吸器病学特論 | 2 | 内科学(呼吸器・アレルギー)の医師による呼吸器疾患の基礎および膠原病に多い間質性肺炎、気道病変、感染症に関する講義 | |||||||||||
皮膚科学特論 | 2 | 皮膚科学の医師による皮膚疾患の基礎および膠原病に多い皮膚病変の病態・鑑別・治療法に関する講義 | |||||||||||
腎臓病学特論 | 2 | 内科学(循環器・腎臓)の医師による腎疾患の基礎および膠原病に多い腎病変に関する講義 | |||||||||||
4.成績評価基準
①日々の臨床現場での診療、カンファレンスでの発表、討議内容、症例報告を評価する
②自分での臨床・学習をもとにでた疑問を論文などの情報を通じ研究疑問に計画かできるか評価する。
③疑問に解答を与えるデータ取集・研究が周囲と討議・協力しつつ遂行できるか評価する。
④研究結果の解釈について評価する
⑤研究成果を学会発表、論文として知見を発信できるか評価する。
最終評価は定期的に教官と面接しつつ、①-⑤を総合的に評価する。