獨協医科大学 リウマチ・膠原病内科では積極的な最新治療の導入(生物学的製剤、抗リウマチ薬、免疫抑制剤)による関節リウマチ・膠原病治療を行っております。 また、関節リウマチの治療はリウマチセンターとして、整形外科、リハビリテーション科と協力しながら診療を行います。

臨床・教育・研究

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臨床

 臨床面ではリウマチ・膠原病は、個人ごと、あるいは同じ患者でも時期により示す症状は異なります。また、疾患、病態、個人により症状の背後にある病態、炎症、免疫異常は異なります。一部の疾患・病態では確立された治療がないものもあります。また、患者の背景、生活環境、求めるものも様々です。このような多様性を持った患者の管理にあたっては、画一的なマニュアル化された治療ではだめで、患者ごとに適したものが必要とされます。そのためには、多くの視点(複数のリウマチ・膠原病医、異な科の医師、様々な職種など)からの意見を検討し総合する必要があります。私たちの科は多様な視点からの意見をもとに、さらに患者と十分に相談し、患者の幸せを目指した診療を行います。この実践のため、科内外および院内外の多様な専門家とコミュニケーションのとれる場を形成します

また、栃木県は残念ながらリウマチ・膠原病の専門医が少ないですが、地域のリウマチ・膠原病の拠点施設としての責務を果たします。患者に最良また同時に利便性のある提供をできるように県内外の専門施設・専門医などの医療機関と連携をとります。

なお、私たちはリウマチ・膠原病全体の治療をおこなってきましたが、以前から難治病態といわれる合併症、特に呼吸器合併症の病態解明、治療法の開発などに力をいれてきました。今後ともそれを伸ばすとともに、新たな得意とする分野を開拓していきます。

 

教育

講座の大切な意義として、リウマチ・膠原病に興味を持つ医師、さらにリウマチ・膠原病の専門医の育成があります。リウマチ・膠原病は全身の炎症性疾患です。その診療にあたっては全身を診る能力が必要です。我々は全身をみることができ、さらに上にリウマチ・膠原病を管理できる医師(Generalな内科能力を持ったSpecialist)の育成を行います。現在、多くの疾患の背後に炎症が存在することは明らかになりつつあります。リウマチ・膠原病を知ることは炎症、その背後の免疫を知ることに繋がり、他の多くの疾患の深い理解にもつながります。このための研修システムを構築しています。

リウマチ・膠原病は臓器が無く、技術が身につかないといわれています。確かに関節エコー、穿刺など限られた手技しかありません。しかし、リウマチ・膠原病は全身の疾患であり、臓器にとらわれず、病態に即した治療・管理ができるという内科として最も大切な考え方・技術が身に付けることができます。海外ではリウマチ・膠原病医はClean specialistと呼ばれています。すなわち、リウマチ・膠原病を学ぶ、専門医となるということは、リウマチ膠原病のみならず全身の病態を考え、全身を管理できる医師となることです。

キャリア形成、将来の進路に関しては、個人の興味希望によって様々な選択が可能です。リウマチ・膠原病医の進路としては、開業・勤務医、研究者など様々です。私の同僚をみていても、リウマチ・膠原病専門医として働いているもののみではなく、Generalistとして地域医療に従事するもの、膠原病の研究から免疫、病理の研究差になったものなど様々です。リウマチ・膠原病を専門としても将来の路が制限されることはありません。また、リウマチ・膠原病は多彩な臓器病変を呈します。そのため、リウマチ・膠原病を基盤としてそれぞれの臓器障害のsubspecialityを持つことも可能です。

世界的にみてもリウマチ・膠原病医は女性が多く、日本でもその傾向があります。女医にとってはキャリア形成にあたり、結婚・出産・育児などが重要な問題となることも多いのが現状です。キャリア形成にあたっては個人個人のライフスタイルに柔軟に対応していきます。

 

研究

生物学的製剤の導入などにより、関節リウマチなど治療法は革命的に進歩しました。しかし、治療法が確立していない病態も多数存在します。残念ながら、現在の治療がbestとは言えないのが現状です。患者の幸せのためには病態の解明、より良い診断法、新たな治療法が求められています。

これらは1例ずつの臨床の積み重ねとそれにより生じた疑問が出発点となります。このSeedを生み出せるのは考える臨床現場からだけです。解決は症例の積み重ね、あるいは多数例での対照群などをおいた臨床研究です。最近、重視されているEBMなどのもとになる大規模研究は臨床疑問に解答する方法です。疑問を作ることは極めて重要で、私たちは臨床現場でそれを発見し、症例を積み自分なりの解答を得て、公表するようにしています。、これらが大規模な検証を経て、新たな診療の進歩に繋がるように研究しています。

また、臨床疑問を細胞・動物などの基礎的な実験研究で解決し、解答をだし、臨床に戻す、基礎的知見を臨床にて検証するなどのtranslational researchも重要です。現在は各分野の専門化が進んでおり、臨床研究、translational researchにおいても、各専門家(基礎を含む)・複数の教室。施設などとの連携・協力が必須です。現在、私たちも、臨床的研究のみならず、基礎と連携した研究もできる体制ができつつあります

なお、研究は、基本的に個人の動機でおこなうもので、苦行ではなく、新しいものを見つけた「わくわく感」を味わう機会と考えており、多くの人が体験することを望みます。本教室はそれを提供できます。

みなさん、一緒に楽しく働きましょう!

 

 

TEL 0282-87-2506 受付時間 9:00 - 17:00 (土・日・祝日除く) 0282-87-2496(医局)

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